多くの不妊治療専門クリニックでは体外受精で妊娠する割合が高くなる傾向がありますが、当院は「まずは自然な妊娠を」という患者様の希望に寄り添い、一般不妊治療(タイミング法・人工授精)にも力を入れています。
患者様のご希望や身体的負担、費用面も考慮しながら、必要に応じてステップアップする方針です。
以下、学会等で報告されているデータをもとに、全国平均と比較した当院の治療成績をご紹介します。
当院では一般不妊治療による妊娠が約54%を占めています
不妊治療のゴールは妊娠ではなく『赤ちゃんの誕生まで』と考えております。
当院が最も重視していることは、1回の胚移植で赤ちゃんの産声を聞ける可能性があるかを示す『出産率』です。
当院の妊娠率・出産率は、どの年代においても全国平均より高い傾向にあり、30歳前半では出産率54.2%(全国平均+16.7%)、妊娠が難しくなってくる40~42歳の年代でも出産率23.2%(全国平均+5.8%)となっています。
当院では、不妊治療での妊娠後もスムーズに愛育病院(産科)と連携することが可能であり、『妊娠・出産をチームとしてサポート』する体制が整っています。
当院凍結胚移植成績(2020〜2024年)
| 年齢 | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 30歳未満 | 30~34歳 | 35~39歳 | 40~42歳 | 43歳以上 | ||
| 凍結融解胚移植 | 妊娠率 | 72.9% (94/129) |
67.7% (291/430) |
55.1% (389/706) |
42.8% (157/367) |
22.5% (36/160) |
| 出産率 | 55.8% (72/129) |
54.2% (233/430) |
39.9% (282/706) |
23.2% (85/367) |
11.3% (18/160) |
|
※ 子宮内に胎のうが確認できた方のみ妊娠と計上
受精率、特に顕微授精は、胚培養士の技術力が成績を大きく左右する繊細な技術であり、胚培養士の技量を示す重要な指標になります。顕微授精において、全国上位 25%の受精率(80.2%)を、すべての年齢層で上回っています。(当院平均 84.9%)
通常、年齢とともに低下しやすい受精率ですが、当院では40代の方においても、全国平均を上回る安定した技術を維持しています。
当院の体外受精における 35歳未満の胚盤胞率は72%~74%以上であり、全国でも上位25%圏内です。また、全年齢での平均胚盤胞率は、体外受精(当院69.7%:全国中央値64.2%)、顕微授精(当院64.6%:全国中央値58.4%)ともに受精法に関係なく安定した成績です。
【表1】当院受精率・胚盤胞率(2021〜2025採卵分)
| 年齢 | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 30歳未満 | 30~34歳 | 35~39歳 | 40~42歳 | 43歳以上 | ||
| 体外受精 | 受精率 | 74.7% (333/446) |
75.9% (695/916) |
72.2% (680/942) |
74.1% (283/382) |
75.0% (27/36) |
| 胚盤胞率 | 74.7% (242/324) |
72.9% (500/686) |
68.2% (454/666) |
60.9% (168/276) |
54.2% (12/24) |
|
| 顕微授精 | 受精率 | 83.4% (765/917) |
85.2% (1839/2158) |
85.5% (2378/2782) |
85.0% (1361/1602) |
82.3% (386/469) |
| 胚盤胞率 | 66.5% (501/753) |
64.9% (1180/1817) |
68.8% (1570/2282) |
58.2% (726/1247) |
53.9% (172/319) |
|
※ 受精率 = 正常受精胚数 / 成熟卵子数 × 100
※ 胚盤胞率 = 胚盤胞発育数 / 培養した正常受精胚数 × 100
【表2】参考資料:全国93施設における受精率・胚盤胞率
| 上位25% | 中央値 | 下位25% | ||
|---|---|---|---|---|
| 体外受精 | 受精率 | 71.3% | 67.1% | 63.6% |
| 胚盤胞率 | 71.0% | 64.2% | 56.6% | |
| 顕微授精 | 受精率 | 80.2% | 75.7% | 71.9% |
| 胚盤胞率 | 67.2% | 58.4% | 51.4% | |
※ 日本臨床エンブリオロジスト学会雑誌Vo.126.1-10.2024より抜粋