院長コラム

『希望を繋ぐ。未来へ繋げる。』

こんにちは❄️樋渡です👩‍⚕️

今日は、少し角度を変えたお話です。

去年から年明けにかけて、数名の受精卵凍結および卵子凍結を行いました。
いずれも、若くして、がんの診断となり、抗癌剤治療を必要とする方です。
(妊孕性温存治療については後述します)

とてもとても不安でいっぱいのお顔で、でもいつかお母さんになれるかも、その希望を捨てたくない一心で頼ってきてくださいます。

短期集中、採卵は1回(もしくは2回)勝負です。

未来に繋がる、希望を繋ぐ、貴重な貴重な卵子。
どうかどうか、このたまごを使える日がきますように。
何年後でもいいから願わくば産まれてきてくれますように。
次採卵するチャンスがない、ヒリヒリの状態ですが、祈りを込めて採卵し、なんとか凍結できたとき、ほっとひと安心です。

今後、がん治療をするとき、『あのたまごが待ってる』とモチベーションになってくれたらな🥰って思っています。

私たちは、近い未来にお迎えに来てくれるまで、大切にお守りしています😌
最終的に、こどもを持たない人生を選択されたとしても、自身が究極の選択を迫られた時、しっかり向き合って考えてベストを尽くしたんだっことを心に刻んでいて欲しいなって思います。

不妊治療の世界にどっぷりと浸かるまで、産婦人科医として、癌の患者さんたちの診療に10年ほど携わっていました。
今は、直接、癌に苦しむ方を救うことはできませんが、卵子凍結や受精卵凍結という技術で、間接的にでも助けになれたらと身を引き締める思いです。

がん治療中も、婦人科的な悩みや、治療の報告等に受診したり、顔を見せに来てくださったりすると、とても嬉しい気持ちになります。スタッフ皆で応援しています💝

当院に通われているほとんどの患者さんにとっては直接的な関係があることではないですが、待合室で隣に座っている方それぞれが皆さんいろんな事情をお持ちで、でも、同じ『赤ちゃんが欲しい』という思いは胸の中に抱えているってこと、みんな頑張ってるんだなってこと、何より1人じゃないんだってこと、共有してもらえたらなと思って書きました。

いまはがん患者さんのための医学的卵子凍結メインですが、近々、キャリアのために結婚出産を「近い未来に」と考えていらっしゃる方の卵子凍結(社会的卵子凍結)もお手伝いできる環境を整えたいと思います。

それぞれの立場の女性の、自分らしく生きる選択肢を応援できるよう、これからもがんばります🫡✨

.˚⊹⁺‧┈┈┈┈ 妊孕性温存治療 ┈┈┈┈‧⁺ ⊹˚.

一部の抗がん剤治療では、治療後に、卵子が減ってしまい、閉経することもあります。
『妊孕性温存治療』とは、独身の方であれば卵子凍結、パートナーがいる方は受精卵凍結、独身男性は精子凍結を行い、がん治療後に妊娠の可能性を残すことができる治療です。

凍結できた🟰妊娠出産できるとは限りませんが、先の人生にこどもを持つ選択肢を残すことは、癌に絶望する患者さんにとって光明となっています。

当院は国及び県が定める妊孕性温存治療の助成金対象施設です🚩

2026/1/22 インスタ投稿より